テストという目標に向かう場合、一般に自分の答案は「正解」か「不正解」のどちらかに区別されます。
この手法はある意味残酷で、〇と✕、黒と白、0と1の2つでしか物事をはかられていない、ともとらえることができます。
受験というゴールを設定した場合、その終着点はたいていの場合テストによって決められる優劣こそがすべてであると言えますが、
実際にはその先にも進学先をはじめとして、様々な場所での勉強が待っていますし、
もっと言えば社会に出て自分の価値を何かに投影したり、アピールしたり、活用したりする必要があります。
では、受験だけにとどまらず、このようないわば「未来・将来」の役に立つ勉強をするには、どうすればよいのでしょうか。
その答えの一つに、「質問力」を上げる訓練、というものがあります。
ここでいう「質問力」とは、自分が気になることを正しく質問する能力を指します。
何に対して疑問を抱いたかもさることながら、自ら課題を発見しようという心構えのあり方が特に重要で、
それが欠けると自分の得意とする専門性を身に着けることや、じっくりとした研究ができない人になってしまう可能性が高くなってしまいます。
質問力を上げると、自ずと「議論」をすることになります。
議論、すなわちディスカッションの中では、相手を0か1かで、否定or肯定で、不正解か正解かの二者択一で評価することがナンセンスである、ということに気づくことになるでしょう。
時には反対意見を出すことこそあれど、それは根拠のある反対意見となり、
否定でも批判でもない、クリティカルな(批評としての)意見を出す、ということができるようになります。
それは結果として議論を活性化する役割を担い、
その「よい議論」をすることにより、自分の能力を上げることになる、という良いサイクルを組むことができます。
こうして「正解のない問題」を題材に議論をできるようになれば、
正解のある問題を解くことなど造作もないようになってくることでしょう。
正しく「議論」をすることが、地頭そのものをよくすることになる、といえます。
【学習塾PLANT】
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